エノキのひたすら焼き

俺の中の映えない料理ダントツ1位。だがこの映えなさが愛おしい。なぜならとてもおいしいから。

材料

エノキ

醤油

手順

油をしいたフライパンを熱し石づきを切り落としたエノキをカリッカリになるまで炒め醤油をたらす

以上。

バーベキューで網のすみっこに追いやられ忘れられ、その場の皆に見て見ぬふりをされながら、その身をジリジリと炙られ続け、カラカラにしなびて黒に近い茶色に変色したエノキ。

アレを家のコンロで再現しようということになるだろうか。

なんでわざわざそんなこをと思いました?

誰からも顧みられないまま、気付けばBBQヒエラルキー最下層まで転落していた哀れな奴。なんでわざわざそんな奴をって?

精肉、特に絶対王者牛肉を頂点に、ソーセージやシーフードときて、なんなら焼きマシュマロより欲望喚起力の低い野菜&きのこ類。箸休めや彩りとして、いや、BBQって「そういうものだから」程の理由でベンチ入りしていると言った方が実情に近しい気さえするのに。

ではなんだ、おまえは右手にエノキ、左手になす(どちらも黒焦げ)を手にそんなマチズモ全開で保守的なBBQ業界に下剋上をしかけたいのか?そんな大それた意図はもちろんない。

余談だが、ワタクシは「肉はスライス焼くより塊焼け」原理主義者であり活動家でもあるのでBBQの買い出しで塊肉ばかりを選んで同行者に微妙な顔をされることがよくある。ここに関しては物申したい気持ちもなくはない。ていうか割とある。あるけどめんどくさいからしないだけで。

さらに余談だが、BBQにおけるきのこ類の王道かつ確実なランクアップはやはりホイル焼きだろう。バターも入ればなお良い。ほら、やっぱBBQ業界、動物性油脂しか勝たん。

えーとなんの話だっけ。あー、そうそうBBQというハレの場だから見過ごされがちな、きのこの滋味深い美味しさを家庭料理というケの場に持ち込んで再評価したいということなのかもしれない。リイッシューだ(違う)。

でもこれ、エノキのひたすら焼き、食べてみるとカリッとしたテクスチャーと共に口中に極限まで凝縮したキノコの強烈な香りと旨味と甘味が広がる。シャキシャキした食感も案外残っていて噛む悦楽と食べ応えもある。って書いてみるといささか大袈裟な気もしてくるけど、水分を抜いて味を凝縮させるというのは食の東西を問わないユニバーサルかつ、生命維持という意味での食の範疇を超えた美食の為の贅沢な技法でもあると思うのだ。



長過ぎる前置きを経てようやく本題に入ります。


フライパンに油をひいて火にかける。

エノキは石づき切り落とす。ワタクシは包装ごと切断します。


手で適当にバラしてフライパンへ。

そのまま放置

さらに放置、裏返して放置。
満を持しての醤油投入。

ゴミみたいだ…..

なんだこの物体

1番肝心な火加減ですが、ノールックでいくなら弱火で片面20分、裏返して20分。そんなに待ってらんねよという向きは強火&ヘラでギュッと押しつけて時短してください。

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