旅立ちの朝の茄子そうめん
ドラクエ味のあるタイトルですね。
旅立ちの朝、それは持ち帰りたくない食材を消費するために謎料理がしばしば爆誕する朝。この場合は山小屋をチェックアウトした今朝を指す。
大葉、茗荷、椎茸もろとも茄子を醤油で煮込み茄子そうめんをつくった。ここまでは普段と特に変わらない。だがこれらの食材をカットする際にみつけたのだ、焼きそばの粉ソース一袋を。
普段だったら絶対に足さない。ていうかそんなこと思い浮かびさえしないだろう。だが今回、調味料のラインナップに麺つゆ、ないしは同様の機能をもつものがいなかった為、芳醇な出汁を放出する椎茸の力を信じ切ることができなかった、つまり日和ったワタクシは、この粉ソース捨てるのもなんだしなと、フードロスへの意識が高い俺、というセルフイメージを隠れ蓑に、旨味を補強すべく鍋に投入したのだった。
結果スパイシーさと甘味と酸味、そして化学調味料による旨味が加わることで「まあナシってこたないかな」というなんとも面白くない結論の味になった。だがこれを食した人達の感想は概ね好評だった。気になる方は試してもいいかもしれません。俺はもうやることはないと思いますが。
旅立ちの朝は、食材や調味料の過剰と不足のアンバランスにより、こういった料理がしばしば爆誕する。このような料理はその一回性により、平時の美味しさの序列を飛び越え、記憶に強くプリントされたりする。それは来月や来年、家のコンロの前で粉ソースの袋の封を切らんと手にした際に不意打ちのように蘇ったりするのだ。それでも俺は茄子そうめんには二度と入れませんけどね。